東国12カ国へ

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東国12カ国へ

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原文

ここに天皇、また頻(シ)きて倭建命ヤマトタケルミコト)に詔りたまはく、「東の方十二道の荒ぶる神、またまつろはぬ人等を言(コト)向(ム)け和平(ヤハ)せ」とのりたまひて、吉備臣(キビノオミ)等の祖、名は御鉏友耳建日子(ミスキトモミミタケヒコ)を副へて遣はしし時、柊(ヒイラギ)の八尋矛(ヤヒロホコ)を給ひき。

現代語訳

景行天皇ヤマトタケルに言いました。

「東国の12カ国のあらぶる神々や従わない人間達を従わせるのだ」

そして吉備臣の祖先の御鉏友耳建日子(ミスキトモミミタケヒコ)をヤマトタケルに付けて派遣しました。
そのとき、比比羅木之八尋矛(=ヒイラギで出来た八尋矛(ヤヒロホコ))を授けました。
日本書紀の対応箇所
なし
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解説

クマソとイズモの平定を終えて帰ってきたヤマトタケルは休むまもなく、「東国」の平定を命じられます。

ヤマトタケルは次で「父(=景行天皇)は私に死ねというのか?」と嘆きます。東国というものが当時、相当厳しい相手だったと考えていいでしょう。

ヒイラギのホコ
柊(ひいらぎ)は常緑の木。葉っぱがトゲトゲしていて、魔除けとして日本だけではなく外国でも利用される。クリスマスのリースに利用していますね。

ホコは槍という武具ではなく、当時は「呪術」のためのもの。
柊の矛というのは対神のものですね。
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