スサノオが英雄となった理由

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スサノオが英雄となった理由

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概要

まとめ
スサノオ高天原で罪を犯し、その後八岐大蛇を退治するのは、相反すると思いがちだが、日本の英雄像は「鬼が鬼を退治する」というもので、これに照らし合わせると相反しない。
スサノオ高天原で問題を起こしたのは、イザナギ黄泉から帰って来たときの穢れが落ちきっていないから、という説も。
スサノオ高天原で問題を起こし、罪を祓われたから、八岐大蛇退治の英雄になったという説も。
●現在の漫画の主役もこの「鬼が鬼を退治する」というルールに乗っ取っている???
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どうしてスサノオはヒーローなのか

汚れた犯罪者か、それともダークヒーローか
スサノオは高天原で様々な罪を犯し、その罪が原因と成って天岩戸事件が発生し、太陽が消え、闇に包まれます。スサノオは犯罪者となり、ついに高天原を追放されます。

その後、出雲の地で八岐大蛇を退治して英雄となるのですが、どちらが本来のスサノオなのでしょうか??

いくつかの理由

祓われたからヒーロー
スサノオは天岩戸での事件でヒゲをそられ、爪を剥がされ、様々な宝物を差し出す事で、その罪の穢れを祓われた状態で、地上に降りたから、ヤマタノオロチ退治で英雄になったという意見もあります。
天岩戸事件の原因は黄泉の穢れ
本居宣長の意見。イザナギイザナミを追って黄泉の国へと行き、帰った後に穢れを祓う禊(ミソギ)をしたことで、様々な神が生まれます。その神の一人がスサノオなのですが、このとき穢れが落ちきっていないがために、後の天岩戸事件を起こしたのではないか?と本居宣長は言っています。

個人的コラム

鬼が鬼を退治する日本の英雄
日本人にとって鬼を退治するのは鬼です。
これは伝統的な英雄像です。
つまり、高天原での罪を犯すスサノオと、八岐大蛇を退治したスサノオは、決して相反するものではなく、日本の英雄像としては極々自然なものです。
伝統的英雄像
桃太郎は冷静に考えると人間ではありません。一寸法師もそうです。また金太郎の母親は山姥(ヤマンバ)です。日本の鬼を退治する英雄は「人間ではないもの」、つまり「鬼」です。
この場合の鬼は決して角があって赤かったり青かったりするものではなく、「人ではないもの」「物の怪」という意味です。

スサノオは鬼
スサノオはイザナギの命に背き、根の国へと行きますし、高天原で罪を犯します。ルールからはみ出るものです。スサノオは和を重んじる日本社会では「鬼」そのものでしょう。

その鬼が八岐大蛇という怪物「鬼」を退治するのが、日本の英雄の典型です。鬼が鬼を退治するべきだからです。天岩戸事件と八岐大蛇退治では性格が真反対、と思うのはこの「鬼が鬼を退治する」という古代の英雄像を無視するからでしょう。
●八岐大蛇退治の主役が最初からスサノオだったとは限りませんが、高天原の物語と結びついたのには、「鬼が鬼を退治する」という日本の英雄像があってこそでしょう。
●ドラゴンボールの孫悟空は大猿に化けるサイヤ人。ワンピースのルフィは海賊。と「鬼」の要素を持っている方が日本人の英雄像にはシックリきやすい。ヒット作の条件だと思います。
ヤマトタケルは幼少時、双子の兄のオオウスを残虐に殺しています。これも「鬼が鬼を退治する」という英雄像の結果かと思います。
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