第五段一書(七)三段切り

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第五段一書(七)三段切り

漢字・読みサンダンギリ
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現代文訳

第五段一書(七)
ある書によると……
イザナギは剣を抜き、カグツチを三段に斬りました。
一段は雷神となりました。
一段は大山祇神(オオヤマヅミ)となりました。
一段は高龗(タカオカミ)となりました。

別の書によると……
カグツチを斬ったときに、血が激しく飛び散って、天八十河(アマノヤソガワ)の500個の磐石を染めて、神となりました。

その神の名は磐裂神 (イワサク)です。
次に生まれたのが根裂神(ネサク)です。
その子が磐筒男神 (イワツツオ=イワツツノオ)です。
次に生まれたのが磐筒女神 (イワツツメ)です。
その子が経津主神(フツヌシ)です。
倉稻魂は宇介能美拕磨(ウカノミタマ)と読みます。
少童は和多都美(ワタツミ)と読みます。
頭邊は摩苦羅陛(マクラヘ)と読みます。
脚邊は阿度陛(アトヘ)と読みます。
熯は火(ヒ)です。音は而善の反切り法です。
龗は於箇美(オカミ)と読みます。
音は力丁の反切り法です。
吾夫君は阿我儺勢(アガナセ)と読みます。
湌泉之竈は譽母都俳遇比(ヨモツヘグヒ)と読みます。
秉炬は多妣(タヒ)と読みます。
不須也凶目汚穢は伊儺之居梅枳枳多儺枳(イナシコメキキタナキ)と読みます。
醜女は志許賣(シコメ)と読みます。
背揮は志理幣提爾布倶(シリヘデブフク)と読みます。
泉津平坂は餘母都比羅佐可(ヨモツヒラサカ)と読みます。
尿は愈磨理 (ユマリ)と読みます。
音は乃弔の反切法です。
絶妻之誓は許等度(コトド)と読みます。
岐神は布那斗能加微(フナトノカミ)と読みます。
檍は阿波岐(アハキ)と読みます。

対応する古事記
風と山の神が産まれる
オオヤマヅミの子供たち
刀(剣)から生まれた神
火の神の死体から産まれた神
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解説

前半
前半は雷神とオオヤマヅミタカオカミが生まれています。雷神は黄泉の国ではイザナミの死体に絡みついていたタタリ神でしたが、本来は穀物神です。
雷の後は雨が降ることで水神であり、雷は別名が稲妻(イナヅマ)というように夏の終わりに稲を妊娠させて米を生むという有難い神です。

オオヤマヅミは山の神です。山に雨が降り、その雨が山から川となって流れ出ます。また穀物の生育は山から神が里に下りてきて畑に宿ることで実るという信仰もあります。

タカオカミは山から流れる川、そのものを神格化したものです。
後半
イワサクネサク・イワツツ・イワツツメ・フツヌシと並んでいます。最後のフツヌシが剣の神となっていて、パっと見、岩・根とは関係ないような気がします。が、フツヌシは剣ではなく、そもそもは「鉄」、というよりは「鉄の農機具」を表しているんでしょう。
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原文

第五段一書(七)
一書曰、伊弉諾尊、拔劒斬軻遇突智、爲三段。其一段是爲雷神。一段是爲大山祇神。一段是爲高龗。

又曰、斬軻遇突智時、其血激越、染於天八十河中所在五百箇磐石。而因化成神、號曰磐裂神。次根裂神、兒磐筒男神。次磐筒女神、兒經津主神。

倉稻魂、此云宇介能美拕磨。少童、此云和多都美。頭邊、此云摩苦羅陛。脚邊、此云阿度陛。熯火也。音而善反。龗、此云於箇美。音力丁反。吾夫君、此云阿我儺勢。湌泉之竈、此云譽母都俳遇比。秉炬、此云多妣。不須也凶目汚穢、此云伊儺之居梅枳枳多儺枳。醜女、此云志許賣。背揮、此云志理幣提爾布倶。泉津平坂、此云餘母都比羅佐可。尿、此云愈磨理。音乃弔反。絶妻之誓、此云許等度。岐神、此云布那斗能加微。檍、此云阿波岐。
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