古語拾遺2天中の三神と氏祖系譜

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古語拾遺2天中の三神と氏祖系譜

投稿日時:2018-04-16 22:09:47
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原文

又 天地割判之初 天中所生之神 名曰 天御中主神 次 高皇産靈神 【古語 多賀美武須比 是 皇親神留伎命】 次 神産靈神 【是 皇親神留彌命 此神子天兒屋命 中臣朝臣祖】 其高皇産靈神所生之女 名曰 栲幡千千姫命 【天祖天津彦尊之母也】 其男 名曰 天忍日命 【大伴宿禰祖也】 又男 名曰 天太玉命 【齋部宿禰祖也】 太玉命所率神 名曰 天日鷲命 【阿波国忌部等祖也】 手置帆負命 【讚岐国忌部祖也】 産狹知命 【紀伊国忌部祖也】 櫛明玉命 【出雲国玉作祖也】 天目一箇命 【筑紫伊勢兩国忌部祖也】
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現代語訳

天地が割れて別れて、その最初に「天」の中に生まれた神の名前が天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)と言います。次に高皇産靈神(タカミムスビノカミ・タカミムスヒノカミ)…
古語でいうには多賀美武須比(タカミムスヒ)と言います。これは皇親神留伎命(スメムツカムルキノミコト)です。

次に神産靈神(カミムスビノカミ・カミムスヒノカミ)…
これは皇親神留彌命(スメムツカムルミノミコト)です。この神の子の天兒屋命(アメノコヤネミコト)は中臣朝臣の祖先です。

その高皇産靈神が産んだ娘の名前は栲幡千千姫命(タクハタチヂヒメ)と言います。
天祖天津彦尊(アマツミオヤアマツヒコノミコト=天上界の天津彦=天皇の先祖を意味)の母親です。

その息子の名前は天忍日命(アメノオシヒノミコト)と言います。
大伴宿禰の先祖です。

その息子の名前は天太玉命(アメノフトタマノミコト)と言います。
斎部宿禰の先祖です。

太玉命が率いた神の名前は天日鷲命(アメノヒワシノミコト)…
阿波国の忌部の先祖です。

手置帆負命(タオキホオヒノミコト)…
讃岐国の忌部の先祖です。

産狹知命(ヒコサシリノミコト)…
紀伊国の忌部の先祖です。

櫛明玉命(クシアカルタマノミコト)…
出雲国の玉作の先祖です。

天目一箇命(アメノマヒトツノミコト)…
筑紫・伊勢の両国の忌部の先祖です。

です。
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解説

皇親神留伎命・皇親神留彌命
スメムツカムルキノミコト・スメムツカムルミノミコトの最後の「キ」と「メ」はイザナギイザナミと同じで男女を示す。古事記・日本書紀の中ではタカミムスビとカミムシビなどは独神で性別はないはずなんですが、古語拾遺の中では性別があったらしい。
ただ、古事記・日本書紀の中でもなんとなく性別は「感じられる」ので、斎部氏がめちゃくちゃなことを言っているというわけでもないような。

栲幡千千姫命
タクハタチヂヒメは古事記ではアメノオシホミミと結婚して、ニニギを生んでいますので「天祖天津彦尊」というのは正しいのですが、大伴氏の先祖の天忍日命、斎部氏の先祖の天太王命まで生んでいることになっていますね。
天太王命
斎部氏の先祖である天太王命が神を率いています。これって「天孫降臨」ってことなんでしょうか。各氏族は天孫降臨の神話を各自、別バージョンで持っていたのかもしれないですね。
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