古語拾遺4素神の天罪

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古語拾遺4素神の天罪

投稿日時:2018-04-18 21:27:01
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原文

其後 素戔鳴神 奉爲日神 行甚無状 種種凌侮 所謂 毀畔 【古語 阿波那知】 埋溝 【古語 美曾宇美】 放樋 【古語 斐波那知】 重播 【古語 志伎麻伎】 刺串 【古語 久志佐志】 生剥 逆剥 屎戸 【如此天罪者 素戔鳴神 當日神耕種之節 竊往其田 刺串相爭 重播種子 毀畔 埋溝 放樋 當新嘗之日 以屎塗戸 當織室之時 逆剥生駒 以投室内 此天罪者 今中臣祓詞也 蠶織之源 起於神代也】

現代語訳

その後、素戔嗚神(スサノオノカミ)は日神に行なった事があまりにひどくて無道なことでした。種々の(アマテラスを)侮る行為をしました。いわゆる毀畔(アナハチ)…
古語で阿波那知と言います。

埋溝(ミゾウミ)…
古語で美曾宇美(ミゾウミ)と言います。

放樋(ヒハナチ)…
古語で斐波那知(ヒハナチ)と言います。

重播(シキマキ)…
古語で志伎麻伎(シキマキ)と言います。

刺串(クシサシ)…
古語で久志佐志(クシサシ)と言います。

生剥(イケハギ)、逆剥(サカハギ)、屎戸(クソト)です。
この天罪は素戔嗚神が日の神が耕し、種を蒔く時に、密かにその田に行って、串を刺し争いました。種子を重ねて撒きます。畔を壊して、溝を埋め、樋(=ヒ=水路)を壊してしまいました。新嘗の日に屎を戸に塗りました。織室(ハタドノ)にいる時に、生きた駒(コマ=馬)を逆剥(サカハギ=皮を逆に剥ぐこと)をして、その室の中に投げ入れました。この天罪は今の中臣氏の祓詞(ハラエコトバ)です。蚕の織物の源流は神代に起こりました。
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解説

素戔嗚による農業の邪魔
当時は自分の「田」は四方に串を立てていましたので、これを取り除いて自分の串を刺すと「俺の土地だ!」と主張するのと同じことです。横領ですね。また、種子を上から撒くのも同様に横領の意味があります。その上で、畔を壊し、溝を埋め、樋を壊しています。農業の邪魔です。
穢れの罪
また、動物を生きたまま皮を剥いだとか、皮を逆に剥いだとか、戸にウンコを塗るという罪も書かれています。生きたまま皮を剥ぐのはおそらく、血がたくさん出るから「やったダメ」なんじゃないかと。逆に剥ぐのもそういう意味があるのかなと。
この辺りは日本人が穢れを特に嫌いますから当然ですね。
蚕について
蚕は神代からある!と書いてあるということは米作・農業と同じくらいに古い時代からあるよって意味でしょうね。史実かどうかは別ですが。
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