古語拾遺6日神の石窟幽居(2)

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古語拾遺6日神の石窟幽居(2)

投稿日時:2018-04-21 19:10:26
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原文

爰 思兼神 深思遠慮 議曰 宜令太玉神 率諸部神造和幣 仍 令石凝姥神 【天糠戸命之子 作鏡遠祖也】 取天香山銅 以鑄日像之鏡 令長白羽神 【伊勢国麻續祖 今俗 衣服謂之白羽 此縁也】 種麻 以爲青和幣 【古語 爾伎弖】 令天日鷲神與津咋見神穀木種殖之 以作白和幣 【是木綿也 已上二物 一夜蕃茂也】 令天羽槌雄神 【倭文遠祖也】 織文布 令天棚機姫神織神衣 所謂和衣 【古語 爾伎多倍】 令櫛明玉神作八坂瓊五百筒御統玉 令手置帆負彦狹知二神以天御量 【大小斤雜器等之名】 伐大峽小峽之材 而造瑞殿 【古語 美豆能美阿良可】 兼作御笠及矛盾 令天目一筒神作雜刀斧及鐵鐸 【古語 佐那伎】 其物既備 掘天香山之五百筒真賢木 【古語 佐禰居自能禰居自】 而上枝懸玉 中枝懸鏡 下枝懸青和幣白和幣 令太玉命捧持稱讚 亦 令天兒屋命相副祈 又 令天鈿女命 【古語 天乃於須女 其神強悍猛固 故以爲名 今俗 強女謂之於須志 此縁也】 以真辟葛爲 以蘿葛爲手繦 【蘿葛者 比可氣】 以竹葉飫憩木葉爲手草 【今 多久佐】 手持着鐸之矛 而於石窟戸前覆誓槽 【古語 宇氣布禰 約誓之意】 舉庭燎 巧作俳優 相與歌舞
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現代語訳

思兼神(オモイカネノカミ)は深謀遠慮して議論で言いました。
「太玉神(フトタマノカミ)に諸部(モロトモノオ)の神を率いさせて、和幣(ニギテ)を作らせるべきです。それで石凝姥神(イシコリドメノカミ)…
天糠戸命(アメノヌカトノミコト)の子で 作鏡(カガミツクリ)の遠祖です。

をして天香山アメノカグヤマ)の銅(アカガネ)を採取して、太陽の像(カタ)を鋳(イ=鋳造すること)させます。長白羽神(ナガシラハノカミ)…
伊勢国の麻続(オミ=麻を編んで布をつくる氏族)の先祖です。今の世俗に衣服を白羽というのはこの由縁です。

に麻を植えさせて、青和幣(アオニキテ)…
古語に爾伎弖(ニキテ)と言います。

にします。
天日鷲神(アメノヒワシノカミ)と津咋見神(ツクヒミノカミ)とに殻(カヂ)の木を植えて、白和幣(シロニキテ)…
これは木綿(ユフ)です。その前の二つのもの(麻・殻)は一夜で生い茂りました。

を作らせます。
天羽槌雄神(ハメノハヅチノオノカミ)…
倭文(シトリ)の遠祖です。

に文布(シツ)を織らせます。天棚機姫神(アメタナバタツヒメノカミ)に神衣を織らせます。
いわゆる、和衣(ニキタヘ)…
古語で爾伎多倍(ニキタヘ)と言います。

です。
櫛明玉神(クシアカルタマノカミ)に八坂瓊五百筒御統玉(ヤサカニノイホツノミスマル)の玉を作らせました。手置帆負(タオキホオヒ)と彦狹知(ヒコサシリ)の二柱の神に天御量(アマツヒハカリ)…
大小の秤の種々の器の名前です。

を使って、大峽小峽(オオカヒオカヒ=大小の峡谷)の木材を伐採して、瑞殿(ミヅノミアラカ)…
古語で美豆能美阿良可(ミヅノミアラカ)と言います。

を造り、御笠・矛・盾を作らせます。天目一筒神(アメノマヒトツノカミ)に雑(クサグサ)の刀(タチ)・斧(オノ)、また、鉄(クロガネ)の鐸(サナキ=大きな鈴)…
古語で佐那伎(サナキ)と言います。

を作らせました。これらのものをすっかりと準備して天香山の五百筒真賢木(イホツノマサカキ)を掘(サネコジノネコ=根こそぎ掘って取り出して)して…
古語で佐禰居自能禰居自(サネコジノネコジ)と言います。

上の枝には玉を掛け、中の枝には鏡を掛け、下の枝には青和幣・白和幣を掛け、太玉命に捧げ持たせ、称賛させました。また、天児屋命(アメノコヤネミコト)に命じて、添わせて祈祷させました。また、令天鈿女命(アメノウズメミコト)…
古語には天乃於須女(アメノオズメ)と言います。その神は強く、荒く、猛々しく、固い。それでそういう名前になりました。強く怖い女を「於須志(オズシ)」というのはこれが由縁です。

に命じて、真辟葛(マサキノカズラ=植物名)を鬘(カズラ=髪飾り)として蘿葛(ヒカゲ)を手繦(タスキ)とし、
蘿葛は比可氣(ヒカゲ)です。

竹は(ササバ=笹葉)・飫憩木(オケノキ)の葉を手草(タクサ=神楽などで手に持つ草)…
今は多久佐(タクサ)と言います。

として、手に鐸(サナキ)を付けた矛を持ち、岩窟の戸の前に誓槽(ウカフネ)…
古語に宇氣布禰(ウケフネ)と言います。誓約の意味です。

を伏せて、庭燎(ニワビ)を灯して、巧に俳優(ワザオサ)をなし、相与(アイトモ)に歌い舞わせましょう」
と言いました。
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解説

全てはオモイカネの発言です。神事を提案したんですね。さすが知恵の神ですよ。斎部広成の書いたこの古語拾遺によれば、天の岩戸の神事は「天太玉命」という斎部氏の先祖が中心だったと言いたいよう。中臣氏の先祖である天児屋命は天太玉命のサポート程度なのです。古語拾遺ではね。
この辺りが「古語拾遺はあてにならない」と言われる由縁。しかし、それ以外の部分も細かく書いてあるし、古事記・日本書紀の記述とも近い。また他の氏族の先祖の神も書いてある。「あてにならない」と断ずるのは早計かなと。

アメノウズメ
古語拾遺によるとアメノウズメは「強く・荒く・猛々しく・固い」とあり、古語拾遺を書いた当時は、そういう強い女を「オズシ」と言っていて、その由縁がアメノウズメから来ているってあります。どうも、アメノウズメの「ウズ」は髪飾りのことで、「ウズメ」には強いという意味はないのですが、アメノウズメにはそういう「強い」要素があったよう。確かに、アメノウズメは岩戸前で踊ったり、サルタヒコに話しかけたシーンでも「強い」印象がある。踊りが猛々しかったか、存在が猛々しかったかのかも。
オケノ木
オケの木というのが出ているんですが、オケが何のことか分からない。アメノウズメはオケの上で踊ったとある。単に器としてのオケのことか、それともオケの材料専用の「木」があったのかもしれない。
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