古語拾遺9 素神の霊剣献上

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古語拾遺9 素神の霊剣献上

投稿日時:2019-01-19 19:43:55
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原文

素戔鳴神 自天而降到於出雲国簸之川上 以天十握釼 【其名 天羽羽斬 今 在石上神宮 古語 大虵謂之羽羽 言斬虵也】 斬八岐大虵 其尾中得一靈釼 其名 天叢雲 【大虵之上 常有雲氣 故以爲名 倭武尊東征之年 到相模国 遇野火難 即 以此釼薙草得免 更名 草薙釼也】 乃 獻上於天神也 然後 素戔鳴神 娶国神女 生 大己貴神 【古語 於保那武智神】 遂就於根国矣

現代語訳

スサノオ神は天から出雲の斐伊川の川上に降り立ちました。天十握剣(アメノトツカノツルギ)…
その名は天羽羽斬(アメノハハキリ)と言います。現在、石上神宮にあります。古語では大蛇を羽々(ハハ)と言います。ハハキリという名前なのは蛇を切ったからです。

…で八岐大蛇(ヤマタノオロチ)で斬りました。その尾の中に霊験あらたかな妖しげな剣を得ました。その名前は天叢雲(アメノムラクモ)といいます…
大蛇の上に常に雲がありました。それで名付けられました。倭武尊(ヤマトタケルミコト)が東国に遠征に行った年に、相模国に到着して、野火の災難に遭いました。それでこの剣(=アメノムラクモ)で草を薙いで(=切って)、免れました。それで名前を変えて草薙剣(=クサナギノツルギ)と名付けました。

それで、天神に献上しました。その後、スサノオ神は国神の娘を娶って、大己貴神(オオナムチノカミ=オオクニヌシ)を産みました。
古語で於保那武智神(オオナムチノカミ)と言います。

ついに根の国に行きました。
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解説

アメノハハキリ
日本書紀の「第八段一書(四)新羅国・曾尸茂梨(ソシモリ)に」には大蛇を切った剣として「天蠅斫之劒(アメノハハキリノツルギ)」が登場する。名前も一緒。
第八段一書(二)安芸国の可愛川での大蛇との戦いに登場する「蛇之麁正(オロチノアラマサ)」は名前が違うが同一のものと思われる。日本書紀でも石上神宮にあると記述がある。一方で日本書紀の「第八段一書(三)大蛇の頭には石や松があり、両脇には山があり」には「蛇韓鋤之劒(オロチノカラサビノツルギ)」という剣が八岐大蛇を退治した剣となっていて、現在の居所は「吉備の神部」で「斐伊川の上流」とある。八岐大蛇の伝承は複数のパターンがあったんだろうと思う。

アメノムラクモ
ヤマトタケルが野火の危機に陥ったのは、古事記では相模国(=神奈川県)。日本書紀では駿河(=静岡県)と記紀で違うが、古語拾遺では相模国となっている。野火の一件が元で「焼津」という地名が生まれたとされている。焼津は現在の静岡県なので、古事記と古語拾遺の「相模国」は間違いというのが定説だが、焼津という地名は珍しくなく、複数の土地に似たような伝承があったのかもしれない。

オオナムチ
オオクニヌシのこと。次のページで取り上げている。
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