男神五柱の誕生

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男神五柱の誕生

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原文

速須佐之男命、天照大御神の左の御美豆良に纏かせる八尺の勾たまの五百津の美須麻流の珠を乞ひ度して、奴那登母母由良爾、天の真名井に振り滌ぎて、佐賀美邇迦美て、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命。亦右の御美豆良に纏かせる珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美て、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、天之菩卑能命。亦御かづらに纏かせる珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美て、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、天津日子根命。又左の御手に纏かせる珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美て、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、活津日子根命。亦右の御手に纏かせる珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美て、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、熊野久須毘命。并せて五柱なり。
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現代語訳

速須佐之男命(ハヤスサノオミコト)は天照大御神アマテラスオオミカミ)の左の角髪(ミズラ=髪を耳あたりで束ねたもの)に沢山の勾玉を貫き通した玉緒を受け取りました。

そして玉が揺れて音が立つほど、天真名井(アメノマナイ)の水ですすいでから、噛み砕き、吐き出しました。

その息の霧から生まれたのが
正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミミコト)です。

次に右の角髪(ミズラ)に撒いている玉緒を受け取り、同様に噛み砕いて吐き出した息の霧から生まれたのが天之菩卑能命(アメノホヒミコト)です。

次に御鬘に巻いていた玉緒を受け取って、噛み砕いて吐き出した息の霧から生まれたのが天津日子根命(アマツヒコネノミコト)です。

また左の手に巻いている玉緒を噛み砕いて吐き出した息の霧から生まれのが活津日子根命(イクツヒコネノミコト)です。

また右の手に巻いている玉緒を噛み砕いて吐き出した息の霧から生まれのが熊野久須毘命(クマノクスビノミコト)です。

合わせて五柱です。

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解説

息と神
スサノオは玉を噛み砕き、吐き出した息から五柱の神を生みます。

息から神が生まれるというのはピンと来ません。まぁ、理不尽なこと(目を洗った神が、水で体を洗ったら神が、服を脱いだら神が…)で神が生まれてバッカリですから、今更、息を吐いたから神が生まれたくらいじゃ、なんとも思いませんでしょうけど。

日本人は「息」に魂が籠ると考えています。神社で人型に切った紙に穢れを移して払ってもらうことがあります。この紙に息を吹きかけてから、体に擦りつけて穢れを移します。息を吹きかけるのは息に魂が入っているからです。

また昔のお母さんが子供にゲンコツをくらわすときに、ゲンコツにハァと息を吹きかけるのも、「魂」を吹き込んでいるからです。魂の一撃です。

息は魂を含んでいます。心が乱れると呼吸が乱れます。死んでしまうと呼吸が止まります。息は命を現わしても居ます。だから、息から神々が生まれるわけです。
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