天之尾羽張(アメノオハバリ)

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アメノオハバリ

漢字・読み天之尾羽張
別名伊都之尾羽張神・稜威雄走神(イツオハシリノカミ)
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概要

まとめ
イザナギカグツチを斬り殺した十拳剣(トツカノツルギ)が天之尾羽張(アメノオハバリ)。
●天之尾羽張(アメノオハバリ)という名前は古事記にしか登場しない。
日本書紀には天之尾羽張(アメノオハバリ)と同一神と思われる稜威雄走神(イツオハシリノカミ)という名前が見られる。
●古語拾遺には「アメノハハキリ」という十拳剣が登場する。古語拾遺によれば「ハハ」は大蛇のこと。でハハキリで大蛇を切った剣という意味になるらしい。

物語・由来

イザナギカグツチを斬り殺した剣が天之尾羽張(アメノオハバリ)です。別名として伊都之尾羽張(イツノオハバリ)が挙げられています。アメノオハバリは「十拳剣(トツカノツルギ)」でもあります。トツカノツルギというのは、拳が10個分の長さがある剣のことで、まぁー「トツカノツルギであるアメノオハバリ」は「日本刀の村正」みたいな、ことでしょう。
日本書紀にも登場?
日本書紀
第九段本文―5丈夫(マスラオ)ではないのですか!
天石窟(アメノイワヤ)に住んでいる神の稜威雄走神(イツオハシリノカミ)の子の甕速日神(ミカハヤヒ)、甕速日神(ミカハヤヒ)の子の熯速日神(ヒノハヤヒカミ)、熯速日神(ヒノハヤヒカミ)の子の武甕槌神(タケミカヅチノカミ)が居ました。

には古事記と同様に「天岩屋」に住む神として天尾羽張神(アメノオハバリ神)の別名の伊都之尾羽張神(イツノオハバリ神)と名前が似ている「稜威雄走神(イツオハシリノカミ)」という神が見られます。

「イツ」というのは「聖なる領域」を表していて、日本書紀の記述の神を一つ一つ考えていくと、どうも引用の部分は農機具の倉庫を表していて、稜威雄走神(イツオハシリノカミ)はそれを守る神のよう。もしくは倉庫そのものか。

そう考えると天之尾羽張(アメノオハバリ)は大事なものを守る霊威を持った何か…それが剣だったってことじゃないかと思っています。剣というよりは、儀式用の剣で、実際にも物を斬るのではなく、象徴だった。

例えば「杖」は歩行を助けるものですよね。でも「魔法の杖」となると、これは歩行を助ける目的ではない。魔法がメインとなります。同じように「剣」と記してあっても、古代の日本人からしたら、それは「魔法の剣」のことであって、実際には何かを斬るための「剣」とは違っていた。天之尾羽張(アメノオハバリ=イツノオハバリ)の場合は、それが「霊威で大切なものを守る」という意味があった。カグツチという「妻を殺した悪童」を斬り殺したのも、そういう意味があったのかもしれません。

イザナミは地母神で豊穣を表していた。火は全てを焼き尽くします。もしも来年の籾が焼けて仕舞えば、もう集落は全滅しかねない。だから「防火」の神を来年の籾を溜め込んでいる倉庫に祀らないといけない。それがアメノオハバリやイツオハシリ神だった。その神にカグツチを切り殺す物語が付随したのは、当然でしょう。
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引用

火の神の死体から産まれた神
イザナギが斬った刀の名前は天之尾羽張(アメノオハバリ)といいます。
別名は伊都之尾羽張(イツノオハバリ)といいます。

オハバリ神とタケミカヅチ神
天安河(アメノヤスカワ)の上流の天岩戸に居る、伊都之尾羽張神(イツノオハバリ神)を派遣するべきです。もしこの神でなければ、その子供の建御雷之男神(タケミカヅチノオ神)を派遣するべきでしょう。
しかしこの天尾羽張神(アメノオハバリ神)は、天安河の水を塞(せ)き止めて逆流させ、道をふさいでいるので、他の神は進めません。

タケミカズチの方が適任
天迦久神(アメノカク神)を派遣して、天尾羽張神(アメノオハバリ神)に聞いてみると、
「恐れ多いことです。お仕えしましょう。
しかし、この道には、わたしの子『建御雷神(タケミカズチ神)』を派遣するべきです」
と答えました。

古語拾遺9 素神の霊剣献上
スサノオ神は天から出雲の斐伊川の川上に降り立ちました。天十握剣(アメノトツカノツルギ)…
その名は天羽羽斬(アメノハハキリ)と言います。現在、石上神宮にあります。古語では大蛇を羽々(ハハ)と言と言います。ハハキリという名前なのは蛇を切ったからです。
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